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2022.08.24
その他
ケアマネジャーのWORK&LIFE Vol.41
遠山貴士さん
介護支援専門員(ケアマネジャー)、介護福祉士、主事
高齢者の方と関わるのが好きで、進路を教員から介護事業にチェンジ
大学に入った当初は、教員を目指していたのですが、もともと高齢者の方と関わるのが好きだったのと、困っている方を放っておけないたちだったことから、そのうちに介護の道へ進もうかなと考え始めていました。そして、4年になり本格的に進路を考えたとき、「やはり介護の仕事で高齢者の方々のお世話をしたい」と思い、この仕事を目指すことにしました。
大学卒業後はまだ無資格でしたが、東京の特養で働き始めました。そこで2年ほど勤めた頃、祖母が腰を悪くして、手術後にさらに悪化してしまったことをきっかけに、「介護は故郷でもできるから」と新潟に戻り、地元の特養に転職したんです。それまでの仕事の経験が、祖母の介護にも役立ったので、地元に戻ったのは正解でした。祖母はその後特養に入りましたが今も元気で、家に帰ってきたときなど私の子供と会うのを楽しみにしていて、「ひ孫に車椅子を押してもらった」と喜んでくれています。
利用者の声を聞き、自立支援のために手を尽くすのがモットー
特養で働いている間にケアマネの資格を取り、4年前に現在の会社に転職して、ケアマネとして働き始めました。なんと面接のとき、偶然東京の特養で一緒に働いていた職員の方がいて、「何事も縁」だなあと思ったのですが、当時もとてもよくしてもらっていた先輩で、ケアマネになってからも色々と教えてもらっています。
ケアマネの仕事では、どこまで利用者の方の自立支援ができるか、ということを常に意識しています。そのため、今の状態を維持し、できれば少しでもよくなるよう、役所の方や包括の方など専門職の方とよくやりとりをするようにしています。また、デイサービスやサービスを使うだけが目的にならないようにも心がけています。例えば、脳梗塞などで麻痺が残ってしまった方には、ご本人にしかその苦しみはわからないと思うので、しっかり話を聞いて支援の方法を探り、どう解決に結びつけるかを考えながら動くようにしているんです。もちろん、ご家族に対しても、ご負担や悩みなどを傾聴していますし、いい結果に結びつかないときもありますが、一歩ずつ前に進めるよう努力しています。
この仕事の一番のやりがいは、利用者にとってできることが増えること
利用者の方がそれまでできなかったことを、できるようになったとき、この仕事のやりがいを一番感じますね。「ずっとあきらめてたけど、また自転車乗ることができたよ」と報告してもらったときなど、本当によかったなと嬉しく思いますし、「まだまだ頑張りたい」という方も多いので、その気持ちに応えたいですね。また、うちの事業所は長く勤めているケアマネが多く、新人ケアマネに親身になって指導でき、そういう体制が整っているところもやりがいにつながっていると思います。
その一方で、一人の利用者の方に対して何枚も書類を用意しなくてはならないなど、色々と課題が多いというのも事実です。やっとハンコが不要になりつつあるので、今後も省けるところは省けると助かりますね。
これからケアマネを目指す方や、始めたばかりの方には「一人で不安やプレッシャーをかかえて悩まずに、同じ事業所の先輩にどんどん教えてもらって!」とアドバイスしたいです。その教えをしっかりメモして体に染み込ませ、一歩ずつ進んでいけば自信につながりますし、情報共有することで仕事が楽しくなってくるはず。また、利用者の方が喜んでくれれば、自然と前向きになって頑張ろうと思えますよ。
週末は家族で遊び、草野球でリフレッシュ!
土日祝日は休みで、利用者のご家族が祝日しか対応できないときのみ出勤しています。なので、週末は家族と出かけたり遊んだりすることが多いですね。コロナ前は水族館によく行きましたし、最近は小さな動物園へ人の少ない朝にサッと行くようにしています。あとは、妻も子育てを頑張ってくれているので、休みの日は洗濯や食器洗いなど家事を手伝うようにしています。
普段ストレスはあまりたまらない方ですが、子供が寝た後に漫画を読んだり、アイスを食べたりして発散しています。最近お気に入りの漫画は「アオアシ」ですね。力を尽くして最後まで頑張る姿を見て、こっちも頑張らなきゃな、という気持ちになります。
あとは草野球で汗をかくと気持ちいいですし、かなりリフレッシュできますね。本当は気楽に頑張りたかったのですが、キャプテンを任されたのでしっかり声を出してメンバーを励ましています。草野球は月に1~2回大会があり、今シーズンは10年ぶりに県大会まで勝ち上がっているんですよ! また、週に3〜4日ほどは帰宅後に素振りとダッシュなど自主トレもしています。
子供たちに元気をもらい、しっかり睡眠をとって健康に留意
やはり一番の元気の源は3人の子供です。子供たちのこと考えると元気をもらえますし、「行ってらっしゃい」と言ってくれると、それだけで頑張れます。最近は私の仕事に興味をもってくれて、「頑張って」と言ってくれるのも嬉しくて。
健康管理については睡眠が一番大事だと思っていて、なるべく夜更かししないように心がけ、極力12時には寝て6時間ぐらいは取ろうと思っています。特養のときは勤務が不規則で夜勤もあったので、ケアマネになって体も休まるようになり、生活リズムが整ってありがたいです。ただ、漫画に集中してしまったり、資格のための勉強をしたりして、睡眠時間を削ってしまうこともあるので、うまくコントロールしたいですね。あと、できたら朝ギリギリまで寝たいタイプなのですが、ゆくゆくは朝型に切り替えたいと考えています。
あと、健康で気になっているのは、ケアマネになってからあまり動かなくなって、1年で10キロぐらい太ってしまい、そのまま体重がなかなか戻らないことでしょうか。頭を使うせいか、今まで以上にお腹がすいて、たくさん食べちゃうんですよね…。とくに妻が作るカレーが好きで、毎日食べてもいいぐらい(笑)。ただ、食事についても今後は少し気をつけようとは思っています。
今後も勉強を続けて資格の取得を目指し、地域にも貢献したい
最初の頃はケアマネの仕事だけで精一杯でしたが、今は会社のことも考えられるようになり、自分も会社も成長して大きくなっていけばいいと思っていますし、専門職の方や他のケアマネなどとも情報共有する中で、一社会人として地域に貢献できているという自負もあります。今後も地域に根付いた活動をしていきたいですね。
また、通信教育で社会福祉士の受験資格を得たので、今年は社会福祉士と認定ケアマネを受験し、来年は主任ケアマネを受験したいと考えています。そうすればもっと知識が増えて、仕事により繋げられるかなと。やはり勉強をしていると、「こういう考え方もあるんだ」といった新たな発見もありますし、なにも無駄にはならないんですよね。それに、今まで介護のことや本人の困りごとだけしか捉えれなかったのが、家庭や地域の悩み、資源などについても考えられるようになってきたので、今後も勉強は続けていこうと思っています。
所属先:居宅介護支援事業所まごの手