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2021.12.22
その他
ケアマネジャーのWORK&LIFE Vol.33
斎藤秀登志さん
介護支援専門員(ケアマネジャー)、介護福祉士、管理者、NPO法人副理事長
進学先が福祉系大学だったことが、福祉の道への第一歩に
私はスポーツ推薦で福祉系の大学に進学したので、入学時点で福祉に興味があったわけではなかったんです。就職の際も、同級生の多くが福祉系の仕事を目指していたので、自分もやってみようかなと思ったのが、この業界に入ったきっかけです。
大学卒業後は、特別養護老人ホームに就職し、3年経験を積んで介護福祉士の資格を取得しました。仕事を始めた当初は大変なことも多く、すぐに「きちんと資格を取って経験を積んで、上にいかなきゃ」と思うようになりましたが、ずっと体育会でつらくても続けるというのが身に染み付いていたので、ほかの業界に転職しようとは思わなかったですね。
当時一番大変だったのは、とくにメンタル面ですね。こちらがやってあげてるつもりでも、相手にとってはそうでないこともありますし、ありがとうが返ってこないのは当たり前で、そういう人との関わりについて悩むことが多かったです。逆に経験を積んだ今は、そこが面白いと思っています。
相手の立場に立ち、プロフェッショナルな仕事をするのがモットー
その特養には5年勤めましたが、家から遠くて通勤がきつかったこともあり、近くの新設の特養に移りました。そこでは現場を離れて、生活相談員とリーダー的な役目を担っていました。
その後、平成19年にケアマネの資格を取得し、平成29年7月にたまたまネットの求人に載っていた今の事業所で、専従のケアマネとして仕事を始めたんです。最初はたった3名の方の担当から始まったのですが、施設にいたときに付き合いのあった病院や居宅からの紹介などもあり、徐々に担当する人数が増えていったんです。
福祉の仕事は相手あっての仕事で、相手が何を必要としているのかを把握しなくてはなりません。中でもケアマネは、相手が必要としているものを把握した上で案内する役だと思っています。そのため、やはりスピードが必要になる場面も多いので、迅速に動くように心がけています。
あとは、利用者の方の生活に利益をもたらすことが一番大切ということを忘れずに行動すれば、仕事はスムーズにいきますし、そこに自分の価値観はいらないと思っています。相手の言うことを否定せず受け入れるという相談援助の技法を取り入れれば常に冷静でいられますが、逆にどんなに正しいことを言っていても、感情が入ってしまうと伝わりにくくなるんですよね。なので、いかに相手の立場に立ち、その状況に自分の気持ちを持っていくこと、目の前の仕事に対してプロフェッショナルになることを常に意識しています。そして、担当が私でよかったと思ってもらえることを目標にしています。
休みは体を使ってリフレッシュ&のんびりを両立するのが理想
事業所は基本的には土日休みで、ほぼ休めていますが、平日に休みが必要な場合、土曜日に出勤しています。日曜は完全に休みで、コロナ前は買い物に行くことが多かったですが、子供たちも大きくなり、家族のライフスタイルが変わってきているタイミングでもあり、最近は家族それぞれで過ごすことが多いですね。できれば休みはゆっくり過ごしたいんですが、それはそれでもったいないなという気持ちもあり、半分は動いて、半分は休むのが理想です。何もない日は洗車をするなど、自由きままに過ごしています。
あとは、好きな日曜大工やスポーツをすることも多いですね。普段の仕事は頭を使いますし、元体育会系のせいか、休日に体を使うと楽しくてリフレッシュできます。スポーツはストイックに突き詰めたいタイプで、最近はあまりやっていないですが、ゴルフはベストスコア79までやり込みました。ドライブも好きですね。
また、地元のお祭りの祭囃子も担当しているので、以前は年間通して笛や太鼓の練習をして、福祉施設に慰問に行くこともありましたが、それもストレス発散になっていました。
健康的な食事としっかり睡眠をとることで毎日元気に
おいしいものを食べるのが好きなので、以前は週に一度家族と外食していましたが、今はテイクアウトして、家で食べることが多くなりました。妻とは共働きなので、平日の夕食は同居している母親が作ってくれています。実は、母は糖尿病なんですが、食事療法で薬を飲まずにいられているので、そういう意味では健康的な食事ができていると言えるかもしれません。ただ、量が足りなくて自分で作って食べることもあります。
健康法というのはとくにないのですが、しっかり寝ないと次の日に影響するので、毎日平均7時間は睡眠をとるようにしています。本当は7時間半は寝たいところですが、ニュースを見てからじゃないと寝られないので、11時までスポーツニュースもしっかり見てから寝るのがルーティンです。
充実した今の仕事を続けるために資格取得も検討
今の居宅のケアマネの仕事は、利用者の方やご家族としっかり向き合えるので、すごく充実しています。また、利用者の方を支えるチームも医師や看護師、医療機関の相談員、ヘルパーやデイサービスの職員等、他職種の方ばかりで、割り切って仕事ができ、一つの目的に向かってスムーズに進められるので、充実を感じる一つの要因だと思います。余計なしがらみなどがあると、心が疲弊してしまいますからね。
今後は、悔いのないように過ごし、元気にできるだけ長く仕事をしたいので、まずは社会福祉士の資格を取りたいですね。一度、通信教育で勉強したものの、当時はそれほど真剣ではなく、資格取得に至りませんでしたが、この仕事を始めてからは、続けていくためにはやはり資格が必要かなと考えるようになりました。また、経験だけでは説得力が足りない部分もいずれ出てきてしまうかなと感じていて、やはり相談援助に関する資格となると社会福祉士かなと。
あと、今の若い介護スタッフたちはケアマネを取ろうとしない人が多いように感じていますが、腰痛などで今の仕事ができなくなる可能性もありますし、選択肢の一つとして考えた方がいいと思います。また、社会福祉士の資格を持っていれば、病院の相談援助業務もできるようになり、成年後見人にもなれるんですよね。そうやって自分の価値を高めることは大事かなと思います。
所属先:指定居宅介護支援事業所うさぎ